水と油のように夫婦の間には截然たるしきりがあって、それも落ちついて、しきりが水平線を保っていればまだしもだが、水と油が双方から働らきかけるのだから家のなかは大地震のように上がったり下がったりする。 何か釣れたかい 仕方がないから、床を出て障子をあけて椽側へ出て、渋柿の甘干しを一つ取って食いました 引っ張る訳じゃないんですが、どうも、まだ買えないんですから仕方がありません 借りた金を返す事を考えないものは幸福であるごとく、死ぬ事を苦にせんものは幸福さと独仙君は超然として出世間的である。 そこで煙草を切らしたのだから御難だね。 構わんじゃないか、人が二百や三百通ったって、君はよっぽど妙な男だと主人はぷんぷんしている。 人間はどうしても死ななければならん事が分明になった やや、大変大変。 そこで五年の間毎月十円ずつ払うのだから、つまり先方では六十回払えばいいのだ。 碁はまずいが、度胸は据ってる 死んでこの太平を得る。 それも待つのかい なぜ？