吾輩も先生と云われて満更悪い心持ちもしないから、はいはいと返事をしている。 入浴後一種の方法によりて浴前に嚥下せるものを悉く嘔吐し、胃内を掃除致し候。 それから、一日牛乳ばかり飲んで暮して見たが、この時は腸の中でどぼりどぼりと音がして大水でも出たように思われて終夜眠れなかった。 近松といえば戯曲家の近松に極っている。 　下女は大に感動している。 何だか混雑して要領を得ないですよ。 それで面白い趣向があるから是非いっしょに来いとおっしゃるのでと客は落ちついて云う。 新年の御慶目出度申納候。 白状するが餅というものは今まで一辺も口に入れた事がない。 それにつけても、こんなにのらくらしていては勿体ない。 さすが見殺しにするのも気の毒と見えてまあ餅をとってやれと主人が御三に命ずる。 母の手紙は六尺以上もあるのだが僕にはとてもそんな芸は出来んから、いつでも十行内外で御免蒙る事に極めてあるのさ。 友人は訳がわからずにくっ付いて行く。 文章？　誰れの文章だい誰れのか分らんよ無名氏か、無名氏の作にも随分善いのがあるからなかなか馬鹿に出来ない。