VU44 1 地球の歩き方 aruco パリ (地球の歩き方aruco)
フランスの旅 8 (エイムック 1802)
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フランスの旅 8 (エイムック 1802) 6
従って円転滑脱の鈴木君もちょっと狼狽の気味に見える。
――そら君の所へ始終来ると云うじゃないか
何だい俳体詩と云うのは
なるべくここは好加減に迷亭の鋭鋒をあしらって無事に切り抜けるのが上分別なのである。
先生何でも理学協会で演説をするとか云うのでね。
それを僕がわざわざ出張するくらい両親が気を揉んでるのは本人が寒月君に意があるからの事じゃあないかと鈴木君はなかなかうまい理窟をつけて説明を与える。
君考えても分るじゃないか、あれだけの財産があってあれだけの器量なら、どこへだって相応の家へやれるだろうじゃないか。
それでも君より僕の方が評判がいいそうだ
今日は上天気の日曜なので、主人はのそのそ書斎から出て来て、吾輩の傍へ筆硯と原稿用紙を並べて腹這になって、しきりに何か唸っている。
令嬢は癇癪を起してやけにベルをジャラジャラと廻す。
ところがその問題がマグネ付けられたノッズルについてなどと云う乾燥無味なものじゃないんだ。
しかし癲癇病みの御かめのごとく眉の根に八字を刻んで、細い眼を釣るし上げらるるのは事実であります。
その声が鼻子とよく似ているところをもって推すと、これが即ち当家の令嬢寒月君をして未遂入水をあえてせしめたる代物だろう。
その文句を読んで御覧なさいと主人が笑いながら云う。